軽貨物業に必要な道具や経費

軽貨物運送を始めるにあたり、最初から揃えておかなければならない道具や必要な経費を見ていきたいと思います。
これらの道具や経費は実際に始めてみれば分かるものですが、分かってから揃えても遅いものも多いので、最初から準備して揃えておく必要があります。

 

最初は先輩運転手の助手席で様子を見る事ができる場合もありますが、場合によってはいきなり自分一人に任されることもあります。
そんな時に道具が無いと効率がかなり悪くなったり、大変な目に合うのは自分になりますので、きっちりと道具の必要性を理解して揃えておきましょう。

 

必要な道具

  • 軍手
  • 台車
  • ボールペン
  • ガムテープ
  • カッター
  • ロープ
  • クリップ
  • 汎用の伝票
  • 作業着
  • スマホの車載用充電器
  • ナビ
  • ドライビングレコーダ
  • ETC車載器
  • クレジットカード
  • 電子マネー

 

必要な経費

  • ガソリン代
  • 高速代
  • ETCカード
  • コインパーキング代
  • 駐車場代
  • オイル交換代
  • タイヤ交換代

 

 

最低限必要なものを記しましたが、この他にも便利で効率が上がるような道具や運ぶ荷物の種類や特徴によってはあった方がいいものがある場合もあります。

 

 

上から順にみていきます。

 

軍手は使わない人もいますが、冬場の乾燥したシーズンは手が滑りやすく、荷物が落ちてしまって中身がダメージを受けたり、箱が少し潰れるだけでも、荷下ろし先によっては受け取り拒否となりますので、軍手をして荷物を落とさないようにしたほうがいいでしょう。

ゴムがすり減ってきたり、汗で不潔になってきますので、定期的に取り換えた方がいいでしょう。

 

余談ですが、段ボールが僅かに凹んだだけで、受取拒否をされる荷下ろし先があるのですが、荷下ろし先が会社の場合で、その会社がさらに別のお客さんの元へ商品を運んでいたり、別の業者へ卸しているような会社は拒否される場合が多いようです。

 

そのお客さんも自分の大事なお客さんに、箱のつぶれた商品を渡したくはないのでしょう。

 

そういった意味で自社で使う荷物であったり、個人宅などでは嫌がられる事はありますが、受け取り拒否されるの事は少ないです。

 

こういった事は、始めはなぜこれくらいで受け取り拒否するのか、と不満に思ったりするかもしれませんが、相手もお客さんからクレームを言われたくないとか、また自分自身もプロである自覚をもって,荷物はぞんざいに扱わない、しっかりと持つという意味で軍手は必須と考えましょう。

 

 

台車

荷台から荷物を降ろしてすぐの場所が荷物置き場や手渡し場所とは限りませんので、例え数十メートルであっても、少し離れた場所に荷物を運ぶのに台車が欠かせません。

 

まとまった個数を運ぶ場合は特に、一つずつ運ぶとかなり効率が悪くなります。

 

耐加重は100kgもあれば十分かとでしょう。少し余裕を持たせたいなら150Kgでもよいかもしれません。

 

ただ、あまり大きいと台車が荷室を占有する割合が大きくなってしまい、荷物をギリギリ一杯に積んだら台車が入らなかった、なんて事もあり得ます。

 

耐荷重が小さいと軽量になるので、扱いやすくていいという事もあります。

 

もう一つ大事な機能として、ストッパー付きをおすすめします。

ストッパーというのは、車輪が転がらないようにする機能のことです。

ブレーキとも呼ばれますが、動いている状態から止めるのではなく、車のパーキングブレーキのように止まっている状態から動かないようにする機能になります。

荷物を下ろす場所が平らなところだけという事は無いですし、例え緩い傾斜だったとしても台車は動いてしまいます。

道路に飛び出したり、人や自転車にぶつかって事故を引き起こすだけでなく、荷物も台車から落ちて破損してしまう事になりかねません。

ですのでストッパー付きのものを選ぶことをお勧めします。

 

 

 

ボールペンは荷下ろし先のお客様が印鑑やボールペンをもっていないときに素早く差し出すためにも、またちょっとした事や毎日の報告事項をメモするなど、何かと使う事が多いですので必須となります。

 

数か月は持ちますが、定期的な補充が必要になります。

 

 

ガムテープ
カッター

これらは、段ボールが少し開いていたとか破れていて、少し補修すればきれいになる場合に必要になります。

 

破れなどをごまかすという事ではなく、少し剥がれて開きかけている段ボールで中身がダメージを受けていない事が明らかであれば、剥がれを修正すれば済むのであれば、荷物のチェックをする無駄な時間が節約でき、相手の時間も自分の時間も無駄にしないという意味で必要なものになります。

あまりにも大きな破れなどは、荷下ろし先で確認してから修正しましょう。

 

 

ロープ

どうしても荷室いっぱいに詰め込む事は頻繁にありますし、荷崩れしないように考えて軽貨物に積み込むのは基本なのですが、どうしても崩れそうになる事は避けられません。

 

また荷物を降ろして少なくなってくると、空間が空いたところに崩れる場合もあります。

 

そのような場合にロープなどで固定すると荷崩れを防げます。

 

荷崩れすると、前述のように落とした時と同じで段ボールが凹んだり、中身が壊れたりすることがありますので注意が必要です。

 

 

クリップ

薄いものを止めるクリップと、伝票を挟んで風に飛ばされないため、あちこちバラバラになって失くなっててしまうのを防ぐ、配達前、配達後、配達エリアで分けるなどの工夫のためにマグネットが付いた、付いていなくてもいいですが、金属製の重たい挟み込むタイプのクリップが重宝します。

 

 

汎用の伝票

通常は荷主側で用意している既に伝票番号や宛先などの情報が印字された伝票がありますが、万が一失くしてしまった場合や稀に無い場合などは、汎用の伝票を用意しておいて、そちらに荷下ろし先の印鑑やサインをもらって、確かに配達したという証拠を取るために必要になります。

 

 

作業着

毎日運ぶ荷物は決まっているかと思いますので、その運ぶ荷物が個人宅への宅配便なのか、企業向けで工場などにも運ぶ事が多いのか、医療関連などの清潔感を求められる所が主なのか、その他荷物の種類は無数にありますが、自分で運ぶ荷物によって決まってきます。

普段着でも全く問題無い場合もありますし、工場向けの荷物を毎回運ぶなどで、汚れやすい荷物を扱う場合は作業着の方が汚れてもいいですので必要になります。
ただし、派手な服などは控えた方がいいでしょう。

 

また荷下ろし先によって、清潔感を求められる場合は汚い作業着や、つなぎや、だぼっとしたガテン系服よりは普段着の方がよいでしょう。

 

一番無難なのはチノパンとえり付きのポロシャツが一番かとは思います。

 

 

 

スマホの車載用充電器

最近のスマホのナビは無料のものでもかなり使えますので、車載専用ナビがいらないくらいですので、ナビとして使う場合は、電池の消耗も早いですので、また荷下ろし先や荷主、契約会社との連絡など、頻繁にスマートホンは使いますので、電池切れにならないように必須の道具となります。

 

電流容量の大きいものを使い、充電が遅くならないタイプのものが便利です。

 

 

ナビ

カーナビは一度揃えればよいものですが、できればあった方がいいです。

 

必須ではありませんが、Googleやヤフーが無料で提供しているナビがありますが、または有料でもスマホ用のナビはありますので、そちらでも十分代用可能です。

 

Googleやヤフーの無料のナビはGPS信号といって衛星からの電波がさえぎられてしまうような場所では使えなくなってしまう事があります。

 

ですので、スマホのナビをメインで使いつつも、車載専用のナビもあった方が無難です。

 

GPS信号はトンネルや都心の高いビルの合間、高速道路などの高架下、山間部などで受信できないですので、慌てないためにもナビで補えるのはいいでしょう。

 

 

ドライビングレコーダー

ドライビングレコーダーは最近は特に重要になってきました。

 

万が一の事故の場合の証拠にもなりますし、あおり運転をされた場合の証拠にも必須となりつつあります。
何かあったときの証拠画像を記録してくれるので、できるだけ備えておきたいですね。

 

選ぶポイントとしては、なるべく視野角の大きいものがいいです。横方向近くまでカバーできればより多くの証拠が残せます。
また後ろ方向も撮影できるバックカメラ付きであれば、後ろからのあおり運転の画像を撮れますので、バックカメラ付きの商品がいいですね。

 

リーズナブルな価格帯のものでもフロント方向170度とほぼ真横まで撮影できて、バックカメラ付き、その他にも駐車中の盗難時やいたずらなどでの衝撃を検知して撮影してくれたり、衝突時の録画データを保護してくれたり、悪天候や夜間の画質を改善してくれるなどの機能が豊富に付属しています。

 

 

 

ETC車載器はETCカードを使うためには必ず必要となります。
車に取り付けてETCカードを差し込むことにより、高速の料金所のETCレーンを通る事ができる機器になります。
取り付けにはセットアップなどが必要なので取り付け業者に頼むといいでしょう。
アンテナと本体が分離しているタイプだと本体の取り付ける場所の自由度が高くなり、外から見えにくいところに付けられるのでセキュリティー面でもよいでしょう。
高速道路はほぼ利用しないのであれば必要はないので、仕事を実際に始めて様子を見てから購入してもよいでしょう。
現金やクレジットカードで直接支払うよりも高速代が安くなるので、高速を利用する事があるのであればすぐに回収できると思います。

 

 

 

クレジットカードはガソリンを補給する時にあった方がいいでしょう。電子マネーや現金でもいいのですが、万が一ガソリンが無くなって現金の持ち合わせがない時や電子マネーが使えない時はJAFやレッカーのお世話になってしまいます。
またクレジットカードはポイントがたまるので、ポイントがどんどん溜まっていくという嬉しいおまけもあります。

 

電子マネーはガソリンスタンドによって対応しているものと、していない電子マネーがあるので対応しているものを選択するようにしましょう。スマートフォンに搭載している場合は別にカードを持っていなくても使えるのでさらに便利です。スマフォが電子マネーに対応していなければ、カードタイプの電子マネーを持っているといいでしょう。一例をあげると、ENEOSはセブンイレブンなどで発行しているnanacoが使えます。nanacoで支払うとガソリン代が安くなったり、nanaco自体にポイントがたまるので、特に軽貨物運送の仕事はガソリンスタンドとコンビニは欠かせませんので、nanacoを持っていてENEOSとセブンイレブンをよく使う方はポイントがたまりやすくなります。

 

ETCカードは高速を利用する事があるなら持っておきましょう。
料金書でETCで通れるだけで料金所待ちが無くなり、高速代もETC割引で安くなりますので、ETCカードは必須になります。
そして、ETCのマイレージサービスに加入しておきましょう。加入するとマイルがたまり、一定以上溜まると高速代として還元されます。

 

 

 

次に必要となる経費についてみてみましょう。

 

日々必要となる費用や、メンテナンスでかかる費用を上げています

 

 

ガソリン代は欠かせませんね。
支給はしてくれませんので、自分持ちになります。

 

高速代は全く高速を使わない場合もありますし、チャーターなどでは支給される場合が殆どですが、帰り道や、特に必要が無いのに高速を使う場合などでは自分持ちになります。

 

コインパーキング代は荷下ろし先で駐車するスペースが無い場合などにパーキングを利用する事もあります。

 

その場合は支給される場合とされない場合がありますので、事前に確認したほうがよいでしょう。

 

 

駐車場代は車両持ち込みの場合は、自宅に保管しますので、月極の駐車場代がかかります。

 

自宅の庭に止められれば掛かりません。

 

オイル交換代

オイル交換はターボ車であれば、特に気を使って4000~5000kmくらいでしておいた方が故障しにくくなると言われています。

 

ターボのタービンはかなり高温になりますので、オイルが高温になることにより酸化が早まり劣化して、劣化したオイルはエンジンを痛める事につながります。

 

 

タイヤ交換代

タイヤは1シーズン以上は持ちますが、安全に関わりますので、ケチってはいきません。

 

また冬季はスタッドレスタイヤはプロとして必須になります。
荷物を預ける荷主側から見た場合でも、スタッドレスに交換しているというのは、安心して任せられるという判断にもなります。

 

 

以上が必要な道具や経費となります。

その他にも車両代や車検代、保険代がありますが、これらについてはここではあげていません。

 

これらは、個人事業主として事業を行う場合は、確定申告で必要経費として収入から差し引くことができますので、領収書やレシートは必ずとっておきましょう。

 

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